本文コピー
▼本文
◆ 雨水 ◆ 2春》時候 北国の嶺に雪ふる雨水かな 角川春樹 http://pixio.jp/data/9/jJEfryJp/POFP337uPN.jpg ▲一句/3点画像▼前へ/次句画像2点へ 地に降りて雀濡れゐる雨水かな 池田秀水 大楠に諸鳥こぞる雨水かな 木村蕪城 藻を焼いて浜の煙れる雨水かな 棚山波朗 鵯の尾のずぶぬれてとぶ雨水かな 原 石鼎 桑の瘤芽吹くきざしの雨水かな 芋川幸子 墨堤に人ごゑひびく雨水かな 喜多みき子 渓川の石走らすも雨水かな 山根和子 並びゐる土器の耳立つ雨水かな 上田日差子 雨水てふ佳き日ありけり母微笑 上野さち子 鉢物のさっと水吸ふ雨水かな 佐藤一城 落ちてゐし種ふくらめる雨水かな 滝沢伊代次 ◆ 春一番 ◆ 23》天文 春一番島に神父のおくれ着く 中尾杏子 http://pixio.jp/NdNNjP9f/K2pgtNELsa.jpg ▲一句/3点画像▼前へ/次句画像2点へ 呼ぶ声も吹き散る島の春一番 中村苑子 島の鳥船に来てをり春一番 中戸川朝人 新聞に石のせて売る春一番 棚山波朗 春一番人犬鴉田に出でぬ 秋澤 猛 春一番婚後同居の荷物着く 小林勇二 春一番椿の首を狩りに来る 川崎益太郎 春一番犬亡き小舎を飛ばしけり 熊田鹿石 春一番競馬新聞空を行く 水原春郎 春一番電話の父の「いま成田」 辻美奈子 春一番鶏駈け鶏にぶつかれり 達弥 春二番退院の母背負はれて 古賀まり子 春一番地鶏の卵まだぬくき 小林紀代子 洗ひ機に人参踊り春一番 小出秋光 白波の浮燈台や春一番 岡本静子 胸ぐらに母受けとむる春一番 岸田稚魚 鳩のせて春一番の隅田川 藤岡筑邨 春一番道草の子を追ひたつる 上田春日 春一番プール底より鴉たつ 藤野基一 行人の瞳のちらと浮く春一番 原コウ子 鰻焼く春一番の白波に 岸本尚毅 春一番過ぎし凪なり壱岐対馬 龍頭美紀子 春一番吹きをさまりて夜の卓 角川春樹 鐘楼の幣踊らせて春一番 安斉君子 ※幣 ぬさ しめ縄の紙飾り
[
戻る
]
日間
週間
月間