ハートクイーンカード @
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2017/01/10 03:15
「で、できたあっ!遂に出来たわよっ!トムちゃん!」
「何が出来たんですか九里お姉さま?」
「なにって!あんたバカぁ?ハートクイーンカードよっ!この前姫様からご命令があったでしょ!」
「ええ…あれって…今もあるじゃないですか?」
「もうっ!ホントにバカねっ!今のはあたしが作ったのじゃない下らないありふれたカードでしょ!そんなものとはまったく違う画期的なカードなのよっ!」
「うっせえなあ!何を騒いでんだよ九里っ!」
「あっ!七瀬ねえ!聞いてよ!出来たのよっ!ハートクイーンカードプライムが!」
「おおおっ!さすがだな!で、どんなのだ?」
「あああああん!もう!誰もわかってないのねっ!あたしのこの血の滲むような努力の結晶を…」
「おおおっほっほっほっほ!なあにを言ってるんだかっ!たかがカードごときで騒がれては秘書課の品位が下がりますことよ…私に見せてごらんなさい…一枚ただで貰って試してあげますから…おほほ!」
「ムトねえっ!ムトねえも舐めてるのね!誰がただで上げるもんですか!この酷い扱いを姫様にご報告してくるわっ!」
「ばあか!姫様は今殿とご旅行中だろ。」
「あああああん!もういやあああああああっ!」
「どうしたんです?九里さん?」
「あああああん!四方ねえさまああ…みんながあたしのハートクイーンカードをバカにするのおっ!酷いでしょっ!お説教してくださいっ!」
みんなはそれを聞いて慌てて逃げて行った。
「あら?みなさんどうしたのかしら?」
「ざまあだわ!正義は勝つ!」
「九里さん、ハートクイーンカードプレミアム…とうとう完成したんですね。ご苦労さま。おお姉さまと三鷹ねえさまと私で話を聞かせてもらうからお姉さまの間にいらっしゃい。」
「はいっ!四方ねえさまっ!」
−ハートクイーンカードプレミアム−
「これはスゴいな。九里、よくやったわね。」
「ありがとうございますっ!お姉さまっ!」
「これは確かにすごいわね…神王グループとしてもハートクイーン社と提携しないわけにはいかなくなるわ…」
「でしょお?三鷹ねえ!他社も同じよ!ハートクイーン社と提携しないと置いていかれちゃう事になるからっ!」
「そうですねえ…でも…あまり表だって神王とハートクイーン社の関係を世間に晒すのも…」
「四方、それはもう心配ないわ。ハートクイーンも上場してかなりの知名度を得たから。大殿がおっしゃられていた神王はハートクイーンに抜かれひれ伏す事になると言うのが現実になると言うことね。」
「やはり姫様の商才はとんでもないわ…私には考えもつかなかった事をあっさりと九里と二人でやり遂げられた…」
「ほんとですねねえさま…九里さん、おめでとう!また大幅に年俸アップしますからね!」
「やったあっ!姫様に特殊通信でお知らせしなきゃ!」
「いや…まずは殿と大殿にご報告する。これが姫様のお達しよ。」
「あ…そうだった!」
「みんな行きましょ!」
神王城天守閣…
「おおおおおっ!本当に実現させおったかあっ!さすが姫とクリちゃんじゃあっ!」
「いや、会長…この場合は九里さんでしょう!」
「いや…殿や…やはりこの発想をした姫をまず称賛してやる事…これが姫を伸ばす一番のやり方じゃ!もちろん姫のアイデアを実現させてやってくれたクリちゃんもその次に素晴らしい姫の家臣じゃ!」
「なるほど…でも私は理恵にブレーキをかけるのが夫の役割だと思ってます。僕が理恵を一番に褒めるのは頑張ってくれた九里さんに失礼になりますからね。」
「おお!なるほどっ!さすが殿じゃっ!着実に社長としてそして夫として成長しておるっ!頼もしいかぎりじゃ!」
「九里さん!九里さん!」
「あっ!姫様ああっ!完成しましたあっ!」
「やったわねえ!これでもう神王もわらわにひれ伏すしかないわ!世界はわらわの思うがままじゃ!おほほほほほほほっ!!!!」
「おい!なあにを悪巧みしてるんだ!」
「あ…あなたあん…ちがうのっ!私じゃなくてあの女が悪巧みしてるのよっ!め、めっそうもございません!デカチンポさまあっ!このかまととブリッコがわらわの真似をして悪事を働こうとしているのでございますうっ!わらわは宇宙の王であられるデカチンポさまの妃でございます!ションベン小娘の戯言に騙されてわらわの絶対的忠誠をお疑いになるような事のなきようにお願い申し上げますうっ!なんならそのカードなどすべて破壊いたしますうっ!なによあなたっ!余計な事言わないでよ!誰がションベン小娘よおっ!酷いわ!あああああん!また嘘泣きをしおって!デカチンポさまっ!こやつの嘘泣きに騙されてはいけません!こやつほどこずるい女はおりません!あああああああ!うるさいうるさい!消えなさいよおっ!…」
「な、なんじゃ?今のは?」
「うわっ…姫様が二人いたあ…」
「みんなも知ってるように姫にはふたつの人格があるだろ?その二人がたまに揉めるんだよ。僕もここまで醜い喧嘩は初めてだ!」
「驚きましたわ…殿…ちなみにどちらが性格がお悪いのでしょう?」
「うーん…一長一短だが…口語口調の方が残念ながら圧倒的に悪い!しかし僕はどっちの理恵も理恵だから愛してるよ!」
「きゃあああああっ!おおおおおっ!うれしいっあなたあああああっ!デカチンポさまに栄光あれっ!」
「まあ…賑やかで楽しそうですわね殿!」
「ええ、楽しくて楽しくて毎日笑い転げてます。色々とみなさんには大変なご迷惑をかけますがこれからも理恵をよろしくお願いいたします。」
「かわいいのお姫は!」
「憎めませんわ。」
「ほんとに太陽みたいな方ですね…」
「素敵な御夫婦ですわ。」
「姫様!詳しくはお帰りになられたらご報告しまあす!」
「よろしくね!九里さん!きさまああっ!演技をしてかわいこぶるなあっ!しねえっ!きやあああっ!あなた助けてえん!デカチンポさま!こやつに騙されてはいけません!こやつの野望は………プープープープー」
「ワシの前であんなになった事はない。殿がおるとあの文語体の姫が理恵を制しにくるんじゃな!」
「そうです…文語体の方は割りと理性的で貞操観念も強い古風な女です。後はみんなに指示を出したりするときや偉そうにしたい時なんかに適してますね。彼女も悪巧みはしますが非常にスケールが小さいです。町内制覇とかそんなレベルです。」
「きゃはははははっ!そうなんだあっ!」
「うん、問題は口語体の理恵です。それはもうやりたい放題悪巧みも宇宙制圧みたいな事を考えますからね。」
「面白いのお!姫はやはり規格外じゃな!」
「はい、大殿!私をもってしても姫様のお考えはまったく読めません。私がいかに下賎かを姫様にお教えいただきました。」
「私もです、いつの間にか姫様のペースに巻き込まれ気がつくと自分は姫様の家臣体質なんだとしみじみ思います。」
「私もですわ。どうお説教したら良いのかわかりません。多分私がお説教出来るようなお方ではないのです。生来身分が違うのですわ。」
「クリちゃんはどうじゃ?」
「あ、あたしなんか恐れ多くて姫様に近づくのも怖いんですけど…優しい方ですよ…殿の事が死ぬほど好きで…いいなあって思います…」
「本当に良き夫婦じゃな…神王がハートクイーンにひれ伏してもよいではないか!神王は殿と姫の会社じゃ!」
「会長、ひれ伏すと言うか提携するだけですよ。ハートクイーンにしても神王はまだまだ越えるには巨大な壁です。」
「殿…それは違います…ハートクイーンの力は殿のお考えを遥かに越えてきてます。このままでは確実に神王は抜かれてしまいます。」
「そうか…その時は僕は社長を退任するよ。」
「ダメじゃ!ワシとともに考えまた追いつき追い越すのじゃ!それが神王魂じゃぞ!」
「そ、そうでした…面接でも入社式でも会長に教わった神王魂をすっかり忘れてました!亀でもいいからいつか兎を追い抜けばいいんですね!」
「そう!そうでなくて何が楽しいものか!神王グループ全社員の人生をワシらは託されておるのじゃ!負けてなるものか!わっはっはっはっは!」
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「なにって!あんたバカぁ?ハートクイーンカードよっ!この前姫様からご命令があったでしょ!」
「ええ…あれって…今もあるじゃないですか?」
「もうっ!ホントにバカねっ!今のはあたしが作ったのじゃない下らないありふれたカードでしょ!そんなものとはまったく違う画期的なカードなのよっ!」
「うっせえなあ!何を騒いでんだよ九里っ!」
「あっ!七瀬ねえ!聞いてよ!出来たのよっ!ハートクイーンカードプライムが!」
「おおおっ!さすがだな!で、どんなのだ?」
「あああああん!もう!誰もわかってないのねっ!あたしのこの血の滲むような努力の結晶を…」
「おおおっほっほっほっほ!なあにを言ってるんだかっ!たかがカードごときで騒がれては秘書課の品位が下がりますことよ…私に見せてごらんなさい…一枚ただで貰って試してあげますから…おほほ!」
「ムトねえっ!ムトねえも舐めてるのね!誰がただで上げるもんですか!この酷い扱いを姫様にご報告してくるわっ!」
「ばあか!姫様は今殿とご旅行中だろ。」
「あああああん!もういやあああああああっ!」
「どうしたんです?九里さん?」
「あああああん!四方ねえさまああ…みんながあたしのハートクイーンカードをバカにするのおっ!酷いでしょっ!お説教してくださいっ!」
みんなはそれを聞いて慌てて逃げて行った。
「あら?みなさんどうしたのかしら?」
「ざまあだわ!正義は勝つ!」
「九里さん、ハートクイーンカードプレミアム…とうとう完成したんですね。ご苦労さま。おお姉さまと三鷹ねえさまと私で話を聞かせてもらうからお姉さまの間にいらっしゃい。」
「はいっ!四方ねえさまっ!」
−ハートクイーンカードプレミアム−
「これはスゴいな。九里、よくやったわね。」
「ありがとうございますっ!お姉さまっ!」
「これは確かにすごいわね…神王グループとしてもハートクイーン社と提携しないわけにはいかなくなるわ…」
「でしょお?三鷹ねえ!他社も同じよ!ハートクイーン社と提携しないと置いていかれちゃう事になるからっ!」
「そうですねえ…でも…あまり表だって神王とハートクイーン社の関係を世間に晒すのも…」
「四方、それはもう心配ないわ。ハートクイーンも上場してかなりの知名度を得たから。大殿がおっしゃられていた神王はハートクイーンに抜かれひれ伏す事になると言うのが現実になると言うことね。」
「やはり姫様の商才はとんでもないわ…私には考えもつかなかった事をあっさりと九里と二人でやり遂げられた…」
「ほんとですねねえさま…九里さん、おめでとう!また大幅に年俸アップしますからね!」
「やったあっ!姫様に特殊通信でお知らせしなきゃ!」
「いや…まずは殿と大殿にご報告する。これが姫様のお達しよ。」
「あ…そうだった!」
「みんな行きましょ!」
神王城天守閣…
「おおおおおっ!本当に実現させおったかあっ!さすが姫とクリちゃんじゃあっ!」
「いや、会長…この場合は九里さんでしょう!」
「いや…殿や…やはりこの発想をした姫をまず称賛してやる事…これが姫を伸ばす一番のやり方じゃ!もちろん姫のアイデアを実現させてやってくれたクリちゃんもその次に素晴らしい姫の家臣じゃ!」
「なるほど…でも私は理恵にブレーキをかけるのが夫の役割だと思ってます。僕が理恵を一番に褒めるのは頑張ってくれた九里さんに失礼になりますからね。」
「おお!なるほどっ!さすが殿じゃっ!着実に社長としてそして夫として成長しておるっ!頼もしいかぎりじゃ!」
「九里さん!九里さん!」
「あっ!姫様ああっ!完成しましたあっ!」
「やったわねえ!これでもう神王もわらわにひれ伏すしかないわ!世界はわらわの思うがままじゃ!おほほほほほほほっ!!!!」
「おい!なあにを悪巧みしてるんだ!」
「あ…あなたあん…ちがうのっ!私じゃなくてあの女が悪巧みしてるのよっ!め、めっそうもございません!デカチンポさまあっ!このかまととブリッコがわらわの真似をして悪事を働こうとしているのでございますうっ!わらわは宇宙の王であられるデカチンポさまの妃でございます!ションベン小娘の戯言に騙されてわらわの絶対的忠誠をお疑いになるような事のなきようにお願い申し上げますうっ!なんならそのカードなどすべて破壊いたしますうっ!なによあなたっ!余計な事言わないでよ!誰がションベン小娘よおっ!酷いわ!あああああん!また嘘泣きをしおって!デカチンポさまっ!こやつの嘘泣きに騙されてはいけません!こやつほどこずるい女はおりません!あああああああ!うるさいうるさい!消えなさいよおっ!…」
「な、なんじゃ?今のは?」
「うわっ…姫様が二人いたあ…」
「みんなも知ってるように姫にはふたつの人格があるだろ?その二人がたまに揉めるんだよ。僕もここまで醜い喧嘩は初めてだ!」
「驚きましたわ…殿…ちなみにどちらが性格がお悪いのでしょう?」
「うーん…一長一短だが…口語口調の方が残念ながら圧倒的に悪い!しかし僕はどっちの理恵も理恵だから愛してるよ!」
「きゃあああああっ!おおおおおっ!うれしいっあなたあああああっ!デカチンポさまに栄光あれっ!」
「まあ…賑やかで楽しそうですわね殿!」
「ええ、楽しくて楽しくて毎日笑い転げてます。色々とみなさんには大変なご迷惑をかけますがこれからも理恵をよろしくお願いいたします。」
「かわいいのお姫は!」
「憎めませんわ。」
「ほんとに太陽みたいな方ですね…」
「素敵な御夫婦ですわ。」
「姫様!詳しくはお帰りになられたらご報告しまあす!」
「よろしくね!九里さん!きさまああっ!演技をしてかわいこぶるなあっ!しねえっ!きやあああっ!あなた助けてえん!デカチンポさま!こやつに騙されてはいけません!こやつの野望は………プープープープー」
「ワシの前であんなになった事はない。殿がおるとあの文語体の姫が理恵を制しにくるんじゃな!」
「そうです…文語体の方は割りと理性的で貞操観念も強い古風な女です。後はみんなに指示を出したりするときや偉そうにしたい時なんかに適してますね。彼女も悪巧みはしますが非常にスケールが小さいです。町内制覇とかそんなレベルです。」
「きゃはははははっ!そうなんだあっ!」
「うん、問題は口語体の理恵です。それはもうやりたい放題悪巧みも宇宙制圧みたいな事を考えますからね。」
「面白いのお!姫はやはり規格外じゃな!」
「はい、大殿!私をもってしても姫様のお考えはまったく読めません。私がいかに下賎かを姫様にお教えいただきました。」
「私もです、いつの間にか姫様のペースに巻き込まれ気がつくと自分は姫様の家臣体質なんだとしみじみ思います。」
「私もですわ。どうお説教したら良いのかわかりません。多分私がお説教出来るようなお方ではないのです。生来身分が違うのですわ。」
「クリちゃんはどうじゃ?」
「あ、あたしなんか恐れ多くて姫様に近づくのも怖いんですけど…優しい方ですよ…殿の事が死ぬほど好きで…いいなあって思います…」
「本当に良き夫婦じゃな…神王がハートクイーンにひれ伏してもよいではないか!神王は殿と姫の会社じゃ!」
「会長、ひれ伏すと言うか提携するだけですよ。ハートクイーンにしても神王はまだまだ越えるには巨大な壁です。」
「殿…それは違います…ハートクイーンの力は殿のお考えを遥かに越えてきてます。このままでは確実に神王は抜かれてしまいます。」
「そうか…その時は僕は社長を退任するよ。」
「ダメじゃ!ワシとともに考えまた追いつき追い越すのじゃ!それが神王魂じゃぞ!」
「そ、そうでした…面接でも入社式でも会長に教わった神王魂をすっかり忘れてました!亀でもいいからいつか兎を追い抜けばいいんですね!」
「そう!そうでなくて何が楽しいものか!神王グループ全社員の人生をワシらは託されておるのじゃ!負けてなるものか!わっはっはっはっは!」